旭段ボール株式会社

旭段ボール株式会社

旭段ボール株式会社の会社概要

■創業 昭和15年5月1日
■設立 昭和26年4月13日
■資本金 1億5000万円
■授権資本金 4億円
■株主数 60名
■役員
代表取締役 村瀬 行弘
■従業員数 142名(男性130名・女性12名)
■事業内容 段ボール製品(シート、ケース)の製造及び販売
■事業所
本社/
〒143-0016 東京都大田区大森北5-15-23
TEL 03(3763)5271(代)
FAX 03(3765)1593

岩槻工場/
〒339-0011 埼玉県さいたま市岩槻区長宮464-1
TEL 048(799)1611(代)
FAX 048(799)1617

厚木工場/
〒243-0425 神奈川県海老名市中野2-17-1
TEL046(238)1131(代)
FAX 046(238)1135

■関連会社
三和紙業株式会社/
〒111-0042 東京都台東区寿1-6-7
TEL03(3842)6511(代)
FAX 03(3841)2259

■取引銀行
みずほ大森、商工中金大森、横浜大森、三菱東京UFJ大森、
りそな大森、埼玉りそな岩槻、みずほ春日部、みずほ厚木

■主要仕入先(敬称略)
日本紙パルプ商事(株)
丸紅紙パルプ販売(株)
三和紙業(株)

■主要取引先(敬称略)
花王(株)
大正製薬(株)
日産自動車(株)
他400数十社

旭段ボール株式会社の沿革

昭和15年5月 東京都品川区に旭紙器工業㈱を創立し、外装、内装段ボール及び段ボールケースの製造を開始
昭和26年4月 本社・工場を現在地に移転し、社名を旭段ボール(株)と改称する
昭和36年10月 鶴見工場開設
昭和37年6月 酒田工場開設、現在東北旭段ボール㈱として分離独立
昭和39年7月 岩槻工場開設
昭和46年4月 厚木工場開設
昭和53年12月 先代社長村瀬憲臣の死去に伴い村瀬行弘が二代目社長に就任
昭和60年12月 三和紙業株式会社を第三者割当増資により完全子会社とする
平成2年5月 創業50周年をむかえ、各種記念行事を行う
平成8年8月 本社工場狭隘化のため岩槻、厚木両工場に生産移管
平成12年5月 創業60周年をむかえる
平成13年5月 鶴見工場の生産を岩槻工場へ移管
平成14年4月 ISO9001:2000を認証取得(本社・岩槻工場・厚木工場)
平成17年5月 lSO14001:2004を認証取得(本社・岩槻工場・厚木工場)
平成22年5月 創業70周年をむかえる

製品一覧

■段ボール
Aフルート
Bフルート
Wフルート

■段ボール箱製品
みかん箱タイプ
ラップアラウンドタイプ
特殊タイプ

■段ボール部品
組仕切
その他緩衝材

旭段ボール株式会社の業務内容一覧

■段ボール製品(シート、ケース)の製造及び販売
■段ボールシートの製造
コルゲートという機械で波状に加工した紙に両面とも紙を張り合わせた物(両面段ボール)と、片面だけを張り合わせた物(片面段ボール)を製造している。
■段ボールケースの製造
段ボールの場合、段ボールケースのフレキソ印刷(段ボールや布などの表面印刷によく利用される、版の素材にゴムや合成樹脂を使用し液状インキを用いる印刷方式)をほどこし、お客様の用途に合わせた仕様の箱に加工している。
■試験業務
段ボールシート、ケースに関する、各種試験を有料にて承っている。

旭段ボールでは、上記3つをメインの業務として行っている。

■注文から納品までの流れ
[1]電話・メール等での問い合わせ
担当営業に用途や梱包内容等を知らせ、梱包内容に見合った段ボールの製品仕様を決定していく。
[2]お見積もり、サンプルケースの依頼
製品仕様が決まった後、見積もりを旭段ボールへ行う。
その際に、実際にどのようなケースになるのか知りたい場合はサンプルケースの依頼も受付を行っている。
1枚からでも作成可能であり、その後見積りとサンプルケースを旭段ボールからもらうことができる。
[3]正式注文、受注
価格、製品仕様に問題がなければ正式な注文へと繋がっていく。
正式注文からしばらくして、旭段ボールから納期の連絡が届く。
注文の後、貼合予定へ入力を行っていく。
[4] 製品の製造(貼合)
貼合予定に従いコルゲートにて段ボールシートの作成を行う。
出来上がったシートはケースにするため製函部門に回し、シートを注文の場合はこのまま出荷となる。
[5]製品の製造(製函)
コルゲートで作られたシートを、段ボールケースにする為に製函各機械に振り分け加工していく。
[6]出荷
自社便、若しくは宅急便での出荷が行われる。
特別な製品で無い限り、2日~4日での納品となり注文者への元へ届けられる。

旭段ボール株式会社の製品案内

■段ボールシートができるまで
[1]
段ボール原紙を使用。
[2]
紙に波型を作る。
[3]
波の両面をデンプン糊で貼り付けて完成。

■段ボールケースができるまで
[1]
段ボールシートを使用する。
[2]
印刷機にて印刷を施す。
[3]
スリット(溝)と罫線を入れる。
[4]
とじ代に糊付けを行う。
[5]
織り込んで完成。
[6]
その他に抜き型を使用して作る製品もいくつかある。

■段ボールについて
一般的な段ボールは3枚の原紙で構成されている。

・段ボールの種類
片面段ボール(2枚の原紙を使用)
両面段ボール(3枚の原紙を使用)
複両面段ボール(5枚の原紙を使用)

・段(フルート)の種類
段ボールの段(波)には種類があり、
一般的に山の高さが5mmのAフルート、3mmのBフルートの2種類がある。
段ボール箱にしたときの強度は、Aフルートの方が強くなる傾向がある。
一方のBフルートは、強度はAフルートに比べると多少落ちるが、原紙を節約することができる。

一般には、波状に加工した紙を表裏の紙で挟んで接着し、強度を持たせた構造をしている。さらに多層に加工したものや、波状の紙が表面にでている片面段ボールもある。

段ボールの名は、原紙にボール紙(ボールは英語のboardに由来)を用いていたことと、断面の波型が階段状に見えることによる。 段ボウルともいう。

段ボール箱からは腐食性ガスがわずかながら発生するので、電子部品などの長期保存には向かない。

旭段ボール株式会社の各種設備案内

■厚木工場
・コルゲート
1800mm×200m/分

・フレキソフォルダーグルアー(FFG)
4色1210mm×2700mm
2色1400mm×3000mm

・フレキソロータリーダイカッター
ソフトダイカッター
2色 1560mm×3150mm
ハードダイカッター
2色 1350mm×2180mm
2ヘッドステッチャー
サンプルカッター

■岩槻工場
コルゲート
1800mm×200m/分
E段片面
1400mm×100m/分
フレキソフォルダーグルアー(FFG)
4色 880mm×2100mm
3色 1150mm×3000mm

オートプラテンダイカッター
1090mm×1600mm
ワンタッチケースグルアー
1000mm×2200mm

ロータリーダイカッター  
1350mm×2500mm
フレキソプリンター    
2色 1250mm×2355mm
プリンタースロッター   
2色 1210mm×2485mm

■試験設備
箱圧縮試験機
リングクラッシュテスター
恒温恒室試験室、破裂試験機、
傾斜式すべり試験機、衝撃穴アケ試験機、
抗張力試験機、罫線折り曲げ試験機
恒温乾燥機、他

旭段ボール株式会社の環境活動への取り組み

・環境への取り組み
段ボールは、何度でもリサイクルが可能かつ環境負荷の低い、地球環境にやさしい包装資材と言われている。
今後、企業として環境への取り組みが重要になってくる中、旭段ボールでは、環境国際規格であるISO14001を取得し、「次世代」へより良い未来を残す為、全社一丸となって地球環境の保全に取り組んでいる。

・環境方針
旭段ボール株式会社は、段ボールシート及び段ボール製品の製造及び販売活動が環境保全と密接に関わりあっていることを認識し、当社の全ての領域で以下の行動指針のもとに事業活動を推進している。

・旭段ボール株式会社の環境活動への行動方針
1.環境に配慮した段ボールシート及び段ボール製品の製造及び販売を推進する。
2.原紙、電力など、資源及びエネルギーの有効利用を推進する。
3.廃棄物の分別を徹底し、再使用、再資源化を通じて廃棄物排出量の削減ならびに資源の有効利用を推進する。
4.環境に関連する大気、騒音など、法規制及び全ての当社が同意するその他の要求事項を順守する。
5.定期的に実施する環境マネジメントシステム監査、及びシステムの見直しを通じ、継続的改善を図る。

・旭段ボール株式会社のその他環境への取り組み
「バッテリーフォーク」
排ガスを排出しない、バッテリー型へのフォークへ変更。
「ガスボイラー」
CO2排出量に削減に繋がる重油からガスへの変更。
「段ボール製のうちわ」
環境活動の一環として「段ボール製のうちわ」を作成。
ホームページのお問い合わせフォームより注文をすることも可能。

旭段ボールと段ボールの歴史

段ボールは19世紀のイギリスにおいて当時流行していたシルクハットの内側の汗を吸い取るために開発された。のちに包装資材として利用されるようになったのは、アメリカ合衆国においてガラス製品の包装に使用されたのが始まりである。現在用いられている段ボールを作成し、日本において「段ボール」という言葉を作ったのは井上貞治郎である 。

段ボールシート
狭義では段ボールとはこの段ボールシートを指し、本来の段ボールもこれのことだった。様々な段ボール製品の素材であり、ライナーにフルーテッド(波型)に加工した中芯を貼り付け、さらに裏側にライナーで補強したシート状(板状)のもの。

中芯の山の密度を指すフルートには、Aフルート・Bフルート・Cフルート・Eフルート・Fフルート・Gフルートまでが現在使用されており、Gに近づくほど細かい波形となる(CフルートだけはAとBの中間の厚み)。

一般に使用されるのは、Aフルート、Bフルート、E/F/Gフルート(マイクロフルート)である。また、表にBフルート裏にAフルートを貼り合わせたシートはBAフルート・ABフルートまたはWフルートと呼ばれる。段ボールシートの用途は一般的に製函用途が多いが、緩衝材やコンクリートパネルなどにも使用される。輸出梱包にはAAAフルート(トリプルウォール等)、AAフルート(バイウォール等)など特殊な段ボールが木箱や鉄枠のかわりに使用されることがある。

Wフルートについては、BCフルート、BBフルート、EBフルートもまたWフルートであり、これらBC・BB・EBフルートは日本国内では使用量も少なく、取り扱う企業も少ない。

近年、AフルートからCフルートへの変更を勧める企業が見受けられるが、薄くなるため強度は若干落ちる。しかし、海外工場(中国工場等)との包装設計の共有化を進めるには効果的である。

段ボール箱
段ボール箱は、段ボールシートを素材とする箱である。軽さと強度、構造に由来する衝撃吸収性、何度も折りたたんでは組み立てられる利便性などから、宅配便、小包郵便物、引越し等の運輸業、または貯蔵の分野で、従来の木箱に取って代わるようになった。通常折りたたむと一枚の平坦な板状になる。日常的に「段ボール」という言葉を使う場合、この段ボール箱を指すことが多い。

蓋を折り込むことで段ボール箱だけでも組み立てられるが、構造的な強化のためにガムテープ、クラフトテープ、OPPテープなどの粘着テープを使うことが多い。機械などの重量物を入れる場合は、接着剤や両面テープを使い、さらに金具またはバンドで固定する。

A式(A形)・B式(B形)・C式(C形)などの形状がある。最も普及しているのはA式(A形)と呼ばれる形状で、箱の上下に開閉可能な蓋がついている(俗に言う蜜柑箱)。 JISのコード番号で箱の形式をいう場合もあるが、実務ではあまり使用されていない(JIS Z 1507)。

段ボール箱の応用で、内側にポリエチレンなどの合成樹脂で作った袋を取り付け、液体包装に用いる容器も製造されている(バッグ・イン・カートン、バッグ・イン・ボックス)。

シートの製造方法

段ボールはコルゲータ(コルゲートマシン)を通して製造される。コルゲータはシングルフェーサ・ダブルバッカー・カッターによって構成される。また、ライナーと中芯を接着するための製糊装置、さらに糊を溶かすための熱を発生させるためにボイラが必要である。完成された段ボールは、プリスロ(プリンタースロッタ)によって印刷され、グルア(糊付機)またはステッチャ(段ボールを平線(針金)で接合する機械)によって段ボール箱へと加工されてゆく。箱の形状によってはダイカッタ(型抜機)によって型抜きして加工される。加工されて不要になった部分は裁ち落とし(裁落)として回収され、再び段ボール原紙として利用される。

段ボール原紙

段原紙ともいう。段ボール原紙はライナーと中芯(なかしん)に大別される。両方とも最初はロール紙の形をとっており、それをコルゲータにかけることによって両者を貼り合わせ、段ボールとなる。

中国広東省東莞市には、多くの段ボール原紙工場が集中しており、世界有数の産地となっている。ナイン・ドラゴンズ・ペーパー(玖龍紙業)、リー&マン・ペーパー(理文造紙)等。

ライナー

ライナー (liner) とは、段ボールの外側を形成する紙のことをいう。ライナーは多層抄きの板紙で、通常4層抄きである。

原料は主に古紙・クラフトパルプを用いるが、日本では古紙を使用することが多い。別抄きのグレード等例外はあるが、Kライナー(クラフトライナー)はバージンパルプ100%、Cライナー(ジュートライナー)は古紙90%以上を使用する。また、輸入原紙にはこれは当て嵌まらない。主にK7・K6・K5・C6・C5・D4・D3の種類があり、K7が最も硬く、D3が最も柔らかい。なお、C6・D3は需要が少ないため使用されなくなりつつある。C6はK5で、D3は普通芯で代用する。また、表面に漂白パルプを流したもの(OPB6・OPC5)、撥水・耐水原紙、純白、赤、黄色、木目調などの色ライナー、プレプリント原紙など多種多様である。OPB6はOyster Pearl B級 6(匁)、OPC5はOyster Pearl C級 5(匁)の略。乳白色をしているので、こう呼ばれている。

坪量(米坪)は120gsmから469gsm程度まで幅広い(輸入原紙を含む)。K7等の表記に関しては段ボール業界の慣習的表記であり、正式な包装設計図面等にはK280またはK280gと表記されることが多い。Kライナーには各種グレードが存在し、原紙単位の数量の発注が可能であれば、グレード及びgsm単位で原紙を指定して製紙会社にライナー・中芯原紙を抄造してもらうことも可能である(色ライナー、プレプリントも可)。ライナーには、強度が求められるため、ポリアクリルアミドや変性でん粉などの紙力増強剤が添加され、また、吸湿防止のためのサイズ剤が使用されることもある。必要に応じて、撥水剤が塗布されることもある。

また、D3の下のグレードとして、普通芯を段ボールシートの表裏に貼合する場合がある。通常、撥水・耐水原紙を使用する場合、ライナーに限らず中芯及び貼合用糊、グルア用糊、印刷インキも撥水・耐水用が使用される。

国内最大のKライナー生産拠点は、釧路市にある王子マテリア釧路工場である。

中芯

中芯とは段ボールの内側、つまり波状部分を形成する紙である。中芯は多層抄きの板紙で、通常4層抄きである。原料は主に古紙を使用する。

V20・V19・V18・V16・V12・S18・S16・S14・S13・S12・S11・S10の種類があり、V20が最も硬くS10が最も柔らかい。なお、Vと付く種類の紙は紙力増強剤を使用してより強度が上げられている強化芯である。一般的に「普通芯」あるいは「中芯表示は無表記・Sのみ表記」の場合は、S12(scp115gsm~scp125gsm)が使用されている。

ライナーほど種類は多くないが耐水性を向上させたものなどがある。S16等の表記もまたライナー表記と同様に業界の慣習的表記であり、それぞれの企業によって異なる。例えば、強化芯180gsm(kscp180gsm)の場合V18・HP18・P18・MM18・HP8・P8・M8等表記し、各企業によってまちまちである。

段ボール製品

包装、保管容器としての段ボール箱の利用がもっとも一般的である。また、ピザなど、ファーストフードのパッケージなどにも使用される。書籍などを夾んで、封筒状にして用いる包装材料もある。変わったものでは段ボール製の葬儀用祭壇・棺桶があるが、日本国内ではあまり使用されていない。

段ボールシートを加工し、家具・ノートなどの文具などに使用する例もある。地震などの避難所で、衝立や小部屋状に組み立てて使う例もある。災害用簡易トイレも作られている。波打った断面部を表面にすることで吸音・遮音性もある程度あり、手作りの防音部屋用の素材としても使える。

段ボールシートを加工し、自作パソコンのケースとして販売されている製品もある。

プラスチック段ボール

通称「プラダン(プラ段)」または「ダンプラ(段プラ)」と呼ばれる、プラスチック(主にポリプロピレン)製の段ボールに類似した中空構造のシート。

紙でできた段ボール板に比べて耐水性、耐久性に勝るので、強度が必要な用途や、長期利用もしくは再利用を前提としたケース類などに使用される。不織布や高発泡ポリエチレンシートを貼ったプラダンや、黒色の導電性プラダン(静電気に弱い精密電子部品の輸送用)もある。

プラダンの場合、輸送箱として使われるだけではなく、建設業や引越し業で使用される養生シートとしての使用も多い。寸法は通常の段ボールシートとは幅と長さ(流れ)が逆になる。

プラダンは材料にポリプロピレンを使用しているため、加工には専用の接着剤を使用する。あるいは、専用の熱溶着機を使用して、接合及び組上げを行う。これが、最近の主流となっている。印刷する場合のインクも特殊なものを使用する。

強化段ボール

通常の段ボールを二重もしくは三重構造にし、また耐水性を持たせて、高い強度を持つように造られた段ボールのこと。通常の段ボールの約10倍の強度を持つといわれ、木材梱包の代替資材として物流に使用される。また、焼却や断裁による速やかな廃棄を前提とした簡易家具類等にも活用されている。

段ボールとリサイクル
段ボール原紙の原材料の実に90%以上が使用済み段ボールである。
つまり、新しい段ボールの主原料は使用済み段ボールとなる。
世界でもトップクラスの日本のリサイクルシステムが、段ボールづくりを支えている。

段ボールの主原材料は、段ボール原紙と糊、段ボール原紙の原料は、古紙とパルプである。
パルプ(木材)は適切に管理されている森の資源のみを利用している。また、糊の原料はコーンスターチ、すなわちトウモロコシ。いずれも正真正銘の天然素材、太陽の恵みともいえる持続可能な原料である。
万が一、リサイクルされずに放置された場合でも最後は土に還る仕組みになっている。

段ボールに関係する業界

製紙業
世界的な製紙業は北米(アメリカ合衆国、カナダ)、北ヨーロッパ(フィンランド、スウェーデン)と東アジア(中国、日本、韓国)が最も盛んな地域である。近年はインドネシア、インド、タイなどのアジアの国やオーストラリアとブラジルなどのラテンアメリカもまた、製紙業が盛んとなってきている。中国は2001年に日本を抜いて世界2位となり、2009年には首位となるなど、近年急速な発展をし、2012年には世界の1/4に当たる年間1億トンを製造するに至った。
もともとは、木材のチップを加工したパルプを原料として紙を製造することが主流であったため、森林に近い地域で盛んな産業であったが、近年はリサイクルされた古紙や裁落を原料として製造する比率が高まったことから、森林から遠い地域での製造も増えている。

紙加工業
紙加工業(かみかこうぎょう)は、一般に原紙を目的の用途に合わせて加工する業種の事を指し、印刷・製本等とは区別される。

紙加工業の種類
段ボール業
段ボール業界は原紙を段ボールシートに加工するコルゲーター業者と、段ボールシートを箱に加工・印刷する製函業者、及びコルゲーター・製函一貫業者に区分される。

日本の段ボール業界はコルゲーター業者が約350事業所、製函業者が約3000事業所となっている。

タック加工業
タックとはいわゆるシールのことで、剥離紙・糊・上紙を下から順に乗せていき、一枚のシート状に加工する業種である。

製袋業
百貨店等で使用される紙製の手提げ袋、把手のついていない保存用の袋など、軽包装を担う軽包装製袋と、セメント袋等の重量物の梱包用袋を生産する重包装製袋に大別される。

古紙

古紙(こし)とは、一度使われた紙のことである。主に、リサイクルされるための新聞紙、雑誌、板紙(いわゆる段ボール)などをいう。
本来、「古紙」と表記すると一度使われた紙という意味になるが、リサイクルに使われる紙には、印刷したまま市場に出回らなかった印刷物や、紙製品を加工する途中で発生する裁ち落とし(裁落)などもあり、これらも含めていう場合には、「故紙」とも表記される。
日本では、江戸時代から書き損じた紙などを回収、再生利用する業態が成立してきた。既に都市部では大量に消費されるようになっていたこと、日本の和紙は漉きなおしが容易だったことなどが背景にある。2010年代の日本では回収率は80%近く、リサイクルの優等生ともいわれる。1990年代には古紙の価格が暴落し、リサイクルが機能しなくなった時期もあったが、2000年代に入ると、回収体制が整っておらず、古紙回収率が30%以下と低い中国において、紙(特に電気製品の梱包材としての板紙)の生産量が拡大して需要が急激に高まり、対中輸出されるにようになると、一転して価格の上昇が見られ始めた。このため、古紙の奪い合いが自治体等で行う収集システムと、自治体指定外の回収業者との間で生じ、条例を制定して、回収場所からの「抜き取り」を明確に禁止するとともに、これを行った業者を自治体が占有離脱物横領として告発するケースもある。

ちり紙交換
ちり紙交換(ちりがみこうかん)とは、家庭で要らなくなった紙を、ちり紙やトイレットペーパーと物々交換することを通じて、回収すること。チリ交(ちりこう)とも略される。ちり紙交換は、回収を行う業者にとっては、集めた紙を売ることによって利益を得ることができ、家庭では不要なものから有用なものを得ることができ、また、回収した紙はリサイクルされるので環境にも良い、ということで理想的な古紙回収方法であった。しかしながら、古紙の回収価格の下落とともにあまり見られなくなった。
実際の回収は、ちり紙交換車と呼ばれる車が、拡声器を使って交換を呼びかけながら、住宅地をゆっくりと廻ることで行われた。住民は、呼びかけを聞くと、業者を呼び止めて、普段から溜めておいた新聞紙や雑誌を差し出した。拡声器で流れる呼びかけは、「まいどーおなじみ、ちり紙交換車(廃品回収車)でございます。古新聞、古雑誌、ぼろ切れ、ダンボールなどがございましたら・・・」というものであり、良く知られていた。

関西では廃品回収の呼び名が一般的で、現金と交換することが早期から行われてきた。個人宅から排出される古紙で、まとまった現金に交換してもらうことはなかなか容易ではないため、自治体による無料回収や、アルミニウム缶や古着などとともに集団回収を行い、所属組織に現金を支払うことの方が一般的となっている。

一部の地域に於いては、自動車のバッテリーも回収してくれる業者が存在する。

古紙の種類
古紙にはいくつかの種類があるが、国あるいは地域、業界によって呼び名が異なる。国際商取引ではアメリカの古紙基準が用いられることが多いが、日本の古紙はさらに細かく分類されており、日本の基準も国際的に認知度が高い。

1.OCC:いわゆる段ボール古紙。Old Corrugated Cartonの略。日本ではさらにN-OCCとO-OCCに分ける。O-OCCは家庭、スーパーなどから回収される古紙で、品質はN-OCCより劣るとされるが、供給量は一番多い。
2.ONP:いわゆる新聞古紙。Old News Printの略。日本ではN-ONPとO-ONPに分ける。O-ONPは家庭から回収される新聞古紙で、織り込みチラシなど、炭酸カルシウムなどを多く含む夾雑物があるためN-ONPよりも品質が低いとされる。
3.MIX:米国基準では無分別の古紙。日本では無分別の古紙が存在しないため、特に雑誌古紙を指す。

古紙の取引

古紙は製紙原料として取引される。一般に国際取引ではトン当たりの価格で取引されるが、日本ではキログラムあたりの価格で取引される。 国際取引に際しては、バーゼル条約の規制対象であるため、各国の検疫当局発行の証明書が必要になる。

1990年代後半、日本では古紙市況が低迷して価格が低下し、逆有償による取引が拡がった。2000年代以降、中華人民共和国の経済発展が進み古紙の最大輸入国になり、国際取引価格が上昇すると次第に日本国内市況も輸出価格の上昇を主導に回復した。しかしながら2018年以降、中国が資源ごみの輸入を許可制にすると通告。日本国内でも近年稀に見る価格下落が始まり取引に影響が出始めた。

古紙の品質

古紙の品質の良し悪しはパルプ化効率の良し悪しである。米国の紙は材木から作るバージンパルプの比率が高く、古紙もパルプ化効率が良い。日本の紙は原料中に占める古紙の比率(古紙利用率)が約6割であるため、再資源としてのパルプ化効率は米国などの古紙よりも低い。このことから日本の古紙は長く国際市場で二級品として扱われ、輸出されることは少なかった。
しかし、2000年以降世界的な古紙需要の逼迫から日本古紙も海外で使用される機会が増えた。それまで日本古紙を敬遠していた海外製紙メーカーも、日本古紙は徹底した分別が行われているため、雑物の混入が極端に少ないことを好感して採用するようになった。2018年の韓国では、日本から古紙を輸入して自国で収集した古紙を輸出するといった玉突きも行われていた。

日本の古紙の最大供給源

毎日、全国で印刷される新聞の1~2割程度(1,000万部程度)は、新聞販売店のノルマ維持のために刷られる押し紙と呼ばれる新聞であり、実際には販売されずに全量がリサイクルに回される現状にある(新聞販売店の項を参照)。これは日本の新聞紙の回収率が、他国に比べて高い理由の一つにもなっており、手放しで評価できない一因にもなっている。

  • 最終更新:2018-07-20 10:54:40

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